骨粗鬆症は、骨の強度が低下し、骨折の危険が大幅に高まる疾患です。原因により、原発性骨粗鬆症と続発性骨粗鬆症に大きく分類されます。原発性骨粗鬆症の場合、加齢・閉経・乱れた生活習慣が関係し、続発性骨粗鬆症の場合には、甲状腺機能亢進症・副甲状腺機能亢進症・性腺機能不全・クッシング症候群などの特定の疾患が原因となります。病態生理は、原発性骨粗鬆症の場合、骨代謝のバランスが崩れ、骨吸収が骨形成を上回ることで骨量が低下し、骨組織構造が劣化していきます。原発性骨粗鬆症の場合、加齢とともに有病率は上昇し、女性は男性の3倍発症しやすくなります。症状・所見は、転倒などで軽微な力でも骨折し、椎体の圧迫骨折も起きやすくなります。圧迫骨折による急性・慢性の腰背部痛・脊柱の後弯変形・運動障害などがみられます。検査・診断法は、単純X線検査や部位によってCT検査・MRI検査を行い、骨密度の測定によって骨量・骨量の減少の程度を測定します。血液検査・尿検査による鑑別・骨代謝マーカーも有用です。治療法は、通常では食事療法と運動療法に薬物療法を行います。薬物療法では、骨吸収抑制薬・骨形成促進薬などが有用で、骨折の状態に応じて手術による治療を考慮します。骨折後のQOLを大きく左右し、生命予後にも重大な影響が及びます。
骨粗鬆症
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