仙腸関節と臀筋での安定化システム|フィジオ福岡 仙腸関節の安定化システム

仙腸関節を安定させるには、「Form closure」という仙骨が寛骨に対して前傾することによって、仙腸関節の関節面が一致し安定する“静的構造体による安定化システム”と、「Force closure」という周囲の軟部組織(主に大殿筋・腰背筋膜・多裂筋)による収縮力によって安定する“動的構造体によるシステム”の2つの筋骨格系により決まります。
うまく骨盤周り、とくに仙腸関節を安定させるにはこれら二つを使い分けることが必要となるのです。

上方外側線維を使っていると仙腸関節を広げる方向に働きますし、下方内側線維を使うと締める方向に働く。

また、仙腸関節の安定において大切となる大殿筋ですが、上方の外側線維と下方の内側線維に分かれ走行しています。
ここでは上方外側線維と下方内側線維という言い方で説明していきますが、上方外側線維が働くと股関節は開いていきます。
一方で下方内側線維が働くと股関節は内転していきます。
つまり解剖学的には、上方外側線維を使っていると仙腸関節を広げる方向に働きますし、下方内側線維を使うと締める方向に働きます。

動作中での体幹の強さや骨盤が不安定性を予防するためにもヒップの強化が必要。

安定性を求めるのであれば、下方内側線維を働かせる必要があります。
この筋をを使えば仙腸関節をまたいでいるので、仙腸関節を締め、それによって安定するのではないかと考えられます。
また、ヒップの筋力が弱く猫背の選手はこれらの機能などをうまく使うことができません。
そのため、動作中での体幹の強さや骨盤が不安定になってしまうため、ヒップの強化が必要となるのです。

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