人は猿から進化したとされていますが、脳や手の違いのほか足の形も違います。
猿などの類人猿と人の足底の違いを見てみると、類人猿は親指と人差し指が離れていますが、人はくっついています。
また、足の指の骨が足全体に占める割合をみると、類人猿より人の方が少ないです。
この違いによって、歩く時の推進力を得るための足の指にかかる割合が減り、直立姿勢を安定させるための踵が発達しています。
他の動物に見られない「土踏まず」もあります。
人と類人猿ではこのような違いがありますが、人特有の「土踏まず」の役割や裸足の効果をご紹介します。
土踏まず
土踏まずの役割として、衝撃吸収や足部の保護、あおり歩行の効率を高めます。
衝撃吸収をするバネの役割が特に重要で、足底の柔軟性が歩行の効率を高め推進力を与えます。
そもそも、土踏まずは内側と外側があり、内側は長腓骨筋・後脛骨筋・母趾外転筋・前脛骨筋・長母趾屈筋・短母趾屈筋・長趾屈筋で構成されており、外側は小趾外転筋・長、短腓骨筋・短趾屈筋で構成されています。
歩行時に足裏全体が接地した際にかかる体重は、親指の付け根に2、小指の付け根に1、踵の骨に3の割合でかかります。
しかし、土踏まずが潰れてしまっている、いわゆる扁平足の場合バネの働きがうまく機能しないため衝撃を緩和することができません。
その結果、疲労が溜まりやすく開帳足や外反母趾になってしまいます。
また、土踏まずがつぶれてしまっていると重心が踵により、バランス能力が低下してしまいます。
よって、土踏まずは人特有ですが、つぶれてしまうとその機能が損なわれるため保てるようにトレーニングやインソールなどが必要です。
裸足の効果
現代の子供は扁平足が多いと言われています。
その理由として、運動不足や靴を履くことによる足の指の活動量の低下があります。
ですが、これは裸足になることによって解消されるかもしれません。
裸足になることによって、靴の締め付けがない分、足の指をよく使うことができ、外反母趾になるリスクを低下させ、扁平足の予防にもつながります。
しかし、今の日本を裸足で歩くことは周りの目などがあるので難しいと思います。
なので、自分の足の形にあった靴やインソールを選び、靴下も機能性を考えて選ぶ必要があります。