バネ指は、屈筋腱と腱鞘との相対的なサイズの不均衡により発生するMP関節掌側の狭窄性腱鞘炎です。
成人の場合中年女性に好発し、第1指が最も多いです。
初期は指の運動痛のみのことも多く、またPIP・IP関節に痛みを訴えることもあります。
指の伸展、屈曲の自動運動時屈筋腱が引っかかって弾発現象が出て、次第に症状が悪化すると他動的に伸展させなければならなくなります。
治療としては、手指の運動を制限し、3〜4週間安静を保持します。
保存療法で効果が得られない時は、医師に対診を依頼します。
小児のバネ指は1〜2歳頃に発生します。
原因は先天的な腱鞘の狭窄あるいは腱の肥厚と言われていますが、明らかではありません。
ほとんどは第1指に発症しますが、6〜7歳までに、自然治癒するものもあります。
腱の滑動性が強く制限されたものを強剛母指といいます。