骨は一度できあがってしまうと、その後変わらないもののように思われがちですが、 実は古くなり劣化した骨は、メンテナンスされて新しい骨へと生まれ変わっています。 これが「骨のリモデリング(骨改変)」です。
健康な骨では、骨吸収(骨を壊す働き)と骨形成(骨をつくる働き)のバランスがつり合っています。 しかし、骨粗鬆症の骨では、骨吸収がどんどん進んで骨形成を上回ってしまい、骨がスカスカになりもろくなるのです。
骨粗しょう症は特に女性に多い病気で、患者さんの80%以上が女性といわれています。女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、骨の新陳代謝に際して骨吸収をゆるやかにして骨からカルシウムが溶けだすのを抑制する働きがあります。
そのため、閉経期を迎えて女性ホルモンの分泌が低下すると、急激に骨密度が減り、同年代の男性に比べて早く骨密度が低くなります。
極端なダイエットによる栄養不足も骨粗鬆症の原因になります。特に、成長期は丈夫な骨を作るための時期なのでこの時期に食事制限などでカルシウムやビタミンなどの栄養素が不足してしまうと、骨密度に悪影響を及ぼします。
運動不足によっても骨粗鬆症は引き起こされます。家にこもりがちな人は骨へのストレスが減り、ストレスに適応して骨を強くしようという反応が起こりにくくなるからです。
栄養不足、運動不足は骨粗鬆症の原因になってしまうのでバランスの良い食事と定期的な運動を心がけましょう。