心とは何か、心はどこにあるのか、そしてより良い心の状態を作るために何ができるのか。
こんな疑問はどんな時代にもあるものですが、今回は脳科学から見た心と、心に影響を与える物質について考えてみます。
心とは何か
スポーツや運動をする時、私達の体は脳からの信号によって動かされているということは皆さんご存知だと思います。
では「運動しよう」というやる気、つまりその心はどこから来るのでしょうか。
この答えもまた脳からの信号なのです。
つまり私達の心は脳にあるということですね。
このことから脳に良い影響を与える物質を増やせば良い心の状態を保っていけると言えそうです。
心を作る物質
前章で心は脳にあると述べました。
ではその脳は何によってできているか、簡単に言ってしまえば神経繊維です。
そのことを踏まえると無数の神経繊維の間を行き来きして、神経線維を働かせたり休ませたりする物質こそ心に影響を与える物だと言えます。
この物質のことを神経伝達物質と言います。
具体的にはドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどのが挙げられます。
神経伝達物質にはいくつも種類はありますが、大きく2種類に分けてドーパミン、ノルアドレナリンなどの気分を上げてくれる覚醒系、セロトニンなどの気分を落ち着かせてくれる抑制系に別れます。
この神経伝達物質によって私達の心は日々影響を受けているのです。
一見気分を高めてくれたり、落ち着かせてくれたりと良いことばかりのように思われますが、過剰になれば落ち着きがなくなったり、気分が落ち込んでしまいます。
もちろん不足していてもいけませんね。
何事もバランスが大切です。
神経伝達物質と生活の中の物質
ですので私達は普段は自然と食べ物や飲み物から、時と場合により薬から神経伝達物質やその働きを助けてくれる物質を補っています。
少し疲れた時にコーヒーが欲しくなったり、陽気になりたい時にお酒を飲むのもコーヒーの中のカフェインやお酒の中のアルコールの作用を頼ってのことですね。
そして大切なのは日常の食事からバランス良く栄養を摂っておくことです。
実際に亜鉛不足や銅が過剰になると暴力行為や精神分裂病になりやすいことがアメリカ・イリノイ州の健康研究所によって発表されてます。
この機会にみなさんも体の不調のみならず心の調子が上がらない時には栄養不足やアルコール、タバコ、常備薬の取り過ぎなどを見直してみてください。