脂質の作用

脂質はダイエットにおいて悪いイメージを持っている人は少なからずいると思います。

一般的な3大栄養素のエネルギーバランスは炭水化物(c)60%、脂質(f)25%、タンパク質(p)15%となっていますが、

ダイエット時には(c)35%(f)25%(p)40%が目安とされており、意外にも脂肪のバランスは変わりません。

脂質と聞くと内臓脂肪や中性脂肪のことを連想する人はいると思いますが、体内ではどのように作用するのでしょうか。

脂質の働き

脂質は体内で9kcal/gのエネルギー源になりますが、タンパク質や炭水化物は4kcal/gとなっており約2倍エネルギーを作り出します。

またホルモンを生成したり、細胞膜、核膜を構成します。

皮下脂肪は体温の保護や内臓の保護、脂溶性ビタミンの吸収を助けます。

ケトジェニックダイエットとは

ケトジェニックダイエットとは糖質の摂取をできるだけ抑え、抑えた分脂肪の多い食事を続けることで体内の脂肪の利用を高めるダイエットです。

体内の糖質が足りなくなると、脂肪を燃やしてエネルギーとして活用するようになります。

その際にケトン体という物質が肝臓で作られますが、ケトン体は非常にエネルギー効率の良い物質であるとされています。

ケトン体を身体の中でエネルギーとして使えるようになると持久的な運動能力が向上するのではないかと考えられていますが、糖質の利用ができなくなるので高強度の運動能力は低下するとされています。

もともとケトン体はアルツハイマー病との関係位で注目されました。

初期のアルツハイマー病は脳で糖を使うことができなくなるため、代わりにケトン体がエネルギー源として使われることによって進行が食い止める可能性があるとされています。

しかし、ケトジェニックダイエットは効果を得るために数ヶ月かかるためあまりおすすめしません。

運動後の筋グリコーゲンの回復

運動後筋グリコーゲンの回復は大切だが、そのためにはインスリンの分泌を促進しなければなりません。

一般的に筋グリコーゲンの回復は糖質&タンパク質を取ると良いとされていますが、糖質&脂質を取るとどうなるのでしょうか。

結論から言いますと、筋グリコーゲンの回復を促進しますが、摂取した脂質によってスピードが変わります。

食用の油ですと消化吸収が緩やかになってしまうので、乳化させた脂質が良いとされています。

乳化させた脂質を含む食材は牛乳がありますが、牛乳には乳糖が入っておりお腹を壊す恐れがあるため注意が必要です。

まとめ

脂質は体内で効率の良いエネルギーとなり、ホルモンや細胞の組織を生成します。

そのため不足するとホルモンの生成がうまく行われず、体調を崩してしまいます。

脂質を燃やした際にケトン体が発生し、ダイエットやアルツハイマー病、持久的な能力向上を見込めるが、効果を得るためには長期間かかるため、難しいと思われます。

脂質は取りすぎると脂肪に、不足すると体調不良にとダイエットをしている人にとっては摂取が難しいですが、エネルギー比率の25%を目安として摂取していきましょう。

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