肩峰下インピンジメント症候群について|コンディショニング福岡

肩板ならびに肩峰下滑液包が肩の動きの中で烏口肩峰アーチ(肩峰・烏口肩峰靭帯及び烏口突起)に繰り返し衝突する事により腱板の炎症・変性・肩峰下滑液包炎を生じる病変をさします。
腱板に対し過剰な機械的刺激が加わり続けると最終的には断裂にいたります。
腱板の中でも棘上筋腱がもっとも障害されやすく、それは、棘上筋腱が烏口肩峰アーチの直下にあり、肩峰と上腕骨頭あるいは、大結節との間で挟まれることが多いからです。

発生機序としては、投球動作ではコッキング期の最大外旋位から内旋に向かう時に棘上筋腱が烏口肩峰アーチのしたで擦られて発症し、水泳のフリースタイル・バタフライなどでも発生しやすいです。
また、肩峰の彎曲の強い人や肩峰先端に未癒合の骨化核(肩峰骨)がある人には発生しやすいと言われています。
肩峰化インピンジメントの多くは、棘上筋出口の狭小化により起こるとし、その病変を3期に分けています。
1、第1期(急性炎症期)
外傷で棘上筋腱に出血と浮腫が発生し、局所の安静により経過とともに消退する。
発生年齢は25歳以下である。

2、第2期(亜急性炎症期)
外傷を繰り返すと、腱及び滑液包に線維化が生じ慢性腱炎となる。
一時的には、炎症は消退するが、過度な使用で再発する。
好発年齢は25〜40歳である。
保存療法が適応となるが、軽減しない場合は肩峰下滑液包切除・烏口肩峰靭帯切離が適応となります。

3、第3期(腱断裂期)
棘上筋腱・肩峰下滑液包・烏口肩包靭帯に不可逆性変性が生じ、腱板が断裂する。
好発年齢は40歳以上であり、前肩峰形成術と腱板縫合術が適応となる。

症状としては、肩峰下滑液包炎の症状が主体となります。
徐々に発症する肩挙上時の疼痛(特に、上肢を肩の高さより上で使用した時の運動痛が特徴で、肩を使うほど悪くなる)引っかかり感、筋力低下や夜間痛がでます。

検査としては、
ペインフルアークテスト・インピンジメント徴候が使われます。

治療としては、急性期は冷罨法を行い、疼痛を誘発する動作を禁止し、症状が改善されない時には、医師に対診を依頼します。

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