関節拘縮の予防・改善のために必要な治療時間

関節拘縮の定義として、「皮膚や骨格筋、腱、靭帯、関節包などの関節周囲軟部組織の器質的変化に由来した関節可動域制限」とされています。

関節拘縮は固定期間が長期化するほど進行していきます。

拘縮への治療の実験として、ストレッチなどの運動、超音波などの物理療法が用いられますが、治療の介入としては「予防」と「治療」の2つに分類することができます。

関節拘縮は自然回復を見込めるか、予防にはどれくらいの時間がかかるのか、治療にはどのくらいの時間がかかるのかマウスの研究結果からご紹介します。

自然回復

拘縮後の関節可動域は固定期間が影響すると考えられていて、長ければ長いほど拘縮が進むとされています。

ラットの足を足関節中間位に固定し、固定を外した後の自然回復に関しての実験によると、固定した期間が長いほど回復には時間がかかるとされています。

固定期間が30日以内であれば正常な可動域まで回復しますが、40日を超えると、正常な関節可動域までの回復が困難になるため自然回復は見込めません。

そのため、関節拘縮は進行させないように予防が大切だと言えます。

予防に要する時間

関節拘縮には予防が大切ですが、マウスを2週間足関節最大底屈位で固定しつつ0、15、30、60、120分間足関節最大背屈位でのストレッチを行なった実験によると、30分以上のストレッチを持続させると拘縮には効果があるとされています。

また、30分以上のストレッチは1日に1回行うだけでも拘縮予防に効果があるとされています。

ストレッチ方法などに違いはありますが、拘縮の予防改善に繋がります。

治療に要する時間

拘縮が進行すると、関節可動域が減少していきますが、マウスの実験によると、ストレッチに加えてトレッドミルや自動運動が用いられます。

1日30分の持続ストレッチでも可動域が回復し、自動運動でも完全ではないですが、30分間続けることで可動域が広がっていきます。

しかし、60分間のトレッドミルにおいては炎症症状が強くなり、可動域改善に悪影響を与えます。

このことから、関節拘縮における関節可動域を回復させるにはストレッチが良く30分以上行うことで意味があります。

逆に60分を超える運動は逆に悪化させるため、リハビリ時は気をつけなければなりません。

関連記事

  1. 大腿骨の回転で歩行を改善する

  2. 正しい動作はできていますか?

  3. 後縦靭帯骨化症(OPLL)を考える |フィジオ福岡 脊柱の疾患

  4. 肩甲上腕リズムと周囲筋の機能|フィジオ福岡 肩の運動を考える

  5. 関節の構造強度とフォースカップルの働き| フィジオ福岡 関節運動学

  6. 非荷重が与える身体への影響

閉じる