スクワットとレッグプレス

下半身の筋トレとして最も有名なスクワットとスクワットに近いトレーニングマシーンとしてレッグプレスがあります。

どちらとも、足関節背屈、膝・股関節屈曲→足関節底屈・膝・股関節伸展を繰り返すトレーニングですが、トレーニング様式としてマシンで行うかフリーウェイトで行うかの違いがあります。

どちらの方がより効率的に鍛えることができるのでしょうか?

筋電図の違い

スクワットはバーベルバックスクワット、レッグプレスはレッグプレスマシーンを用いた実験による筋電図の違いを見ていきます。

実験として、足幅はナロースタンス・ワイドスタンス、レッグプレスの足の位置を高い位置と低い位置、膝完全伸展位から膝屈曲90〜100°の可動域、12RMの条件で行われました。

この条件における大腿直筋・外側広筋・内側広筋・ハムストリングスの筋電図の違いを見てみると、膝を伸展するときに大腿直筋・外側広筋・内側広筋・ハムストリングスの多くで、レッグプレスに比べてスクワットの方が有意に筋電図が高いです。

また、レッグプレスの足の高さやナロースタンス、ワイドスタンスには有意差は認められませんでした。

よって、筋電図においてスクワットの方がレッグプレスよりも、下肢の主要な筋肉の活動が高い割合を示しました。

体幹への筋電図の違いも検証されております。

フリーウェイトでのスクワット、スミスマシーンでのスクワット、レッグプレスをそれぞれ3RM行った時の腹直筋・外腹斜筋・脊柱起立筋への筋電図活動の違いを見てみると、スクワットの方がレッグプレスと比べて活動が高いです。

これは、スクワットに比べてレッグプレスは体幹が背もたれに固定されていることによって、体幹筋があまりはたらなくても良い姿勢になるためだと考えられます。

よって、効率重視で見ていくとスクワットの方が下肢や体幹部分の筋活動が有意なためレッグプレスよりはスクワットの方が有効です。

しかし、スクワットは重心の上下動やフォームの難しさなどがありますので、筋トレ始めたばっかりの人にはレッグプレスをお勧めします。

下半身のトレーニングはきついですが、慣れるまではレッグプレスでしっかり追い込んで筋肉をつけていきましょう!

関連記事

  1. 「発声」とパフォーマンスの関係性 | フィジオ福岡 運動中の発声

  2. SSC(Stretch-Shortening Cycle)と下肢ステイ…

  3. 限界突破

  4. 筋トレで病気を予防する

  5. 運動学習に基づいた練習方法 | フィジオ福岡 いかにして反復練習するか…

  6. 素早い反応を可能にするためには|フィジオ福岡 反射速度を考える

閉じる