力学的パワーを高めるには筋力アップが必要となってきますが、筋力アップをする方法として筋トレがあげられます。
しかし、筋トレを行ってもパフォーマンスが上がらなかった、むしろパフォーマンスが落ちたと感じた人も少なくないはずです。
このような人たちはなぜパフォーマンスアップに失敗してしまったのでしょうか?
なぜパフォーマンスが落ちてしまうのか
筋トレをしてパワーが上がらなかった原因として考えられるのは筋力の同調性です。
脳が筋線維を同調させて活動させることができるかどうかという点に問題が発生しているため、パフォーマンスが上がらなかったのだと考えることができます。
車で簡単に例えると、車のエンジン(筋力アップ)の性能が高くなったけれども、運転手(脳)がうまく運転することができない状態です。
よって、エンジンの性能を向上させたのであれば、運転手の性能も上げる必要があります。
運転手の性能を上げるとなると、力を0から最大まで立ち上げる速度を向上させる必要があります。
筋トレでは、最大筋力は向上しますが力が0から最大まで立ち上がる速度を鍛えることはできません。
0から最大まで立ち上げる速度を「力の立ち上がり速度」といいます。
「力の立ち上がり速度」を上げるためには、筋トレに加えて実際の動作を行う必要があります。
例えば、スクワットをした後にジャンプを行うことです。
なぜこのようなトレーニングを行うと力の立ち上がり速度が高まるのでしょうか?
高まる理由
筋力の立ち上がり速度を高めるには筋線維の活動の同調性を高めることです。
筋線維を順繰りに使っていくのではなく、一瞬で「ドン」と使えるようにすることで筋線維の活動の同調性を高めることができます。
ですので、このようなトレーニングを行うことによって立ち上がり速度がはやくなります。
ジャンプの例で言うと、最初にしゃがんで力を溜め、飛ぶ瞬間に爆発的に力を発揮します。
このようなトレーニングをバリスティックトレーニングと言います。
バリスティックとは「一瞬にして大きな力発揮を行い、次の瞬間力を抜く」という力発揮のことを言います。
クイックリフトもこれにあたりますので、筋トレ+脳のトレーニングとも言えます。
筋トレだけではパフォーマンスが上がらない場合はバリスティックトレーニングも行なっていきましょう。