有痛性分裂膝蓋骨

X線所見で膝蓋骨が複数の骨片に分裂してみえるものを分裂膝蓋骨と呼びます。この分裂膝蓋骨の正確な病因はいまだ確定しておりません。

X線所見では膝蓋骨の分裂があるものの無症状のものも多く、分裂部にスポーツなどで負荷が加わることによって疼痛を生じた場合に、有痛性分裂膝蓋骨と呼ばれ、治療対象となります。

膝蓋骨のさまざまな部位に生じますが、大腿四頭筋のうちの外側広筋が膝蓋骨に付着する外上方に生じるものが最も多く、外側広筋による付着部位の緊張が分裂に関与しているという報告があります。

診断は、膝蓋骨表面から分裂部を触診すると陥凹を触知することができます。圧痛を認めることはありますが、腫脹をを認めることはまれで、膝蓋大腿関節の接触圧が高くなる深屈曲位で疼痛を訴えることが多いといわれています。X線検査では、膝関節正面像、膝蓋骨軸射像で分裂を確認することができます。

治療法は、疼痛が強い場合には競技レベルを落とし、炎症が鎮静するのを待ちます。特に、ジャンプ・着地・キックは分裂部に加わる負荷が大きいので、疼痛の強い時期には一時的に避け、軽めのメニューに変更します。疼痛が軽減してきたら、少しずつトレーニングを再開しますが、大腿四頭筋のストレッチを十分に行い、大腿四頭筋の緊張を低下させ、分裂部にかかる負荷を軽減することが大切になります。

疼痛が強く、スポーツの継続が難しい場合は手術療法も選択されます。手術は、分裂部の軟骨や繊維組織を除去し、骨片の固定を行う方法や、分裂骨片があまり大きくない場合にはこれを切除する方法が行われます。また、前述したように、外側広筋の骨片への牽引することが一因であるという報告から、外側広筋の骨片への付着部を剥離する方法が行われることもあります。この手術によって、骨片の牽引力が減少すると分離部の骨癒合が得られることがあるそうです。

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