人はお腹が空いて食事を摂ります。
この空腹を感じるのは脳によるもの。
そこで今回は、食欲と脳の関係についてお話したいと思います。
体重は一定に保たれる性質がありますが、このことを体重の恒常性と言います。
恒常性とは、その状態が一定の変動の範囲内に保たれているという意味です。
この恒常性を司るのは、大脳の視床下部。
視床下部の容積は脳全体の1%にも満たないのですが、体温や血圧、ホルモンの血中濃度、自律神経の機能、恒常性の維持、食欲や睡眠など、身体の動きに重要な影響を与えています。
血糖値が下がり脳に供給されるエネルギーが減ると、脳はエネルギー不足を感じてお腹が空いたと感じます。
このお腹が空いた、お腹いっぱいなどの感覚をキャッチするのは、脳の視床下部です。
つまり、食欲は、脳の視床下部でコントロールされています。
このように、食欲と脳の関係を理解することは、現代社会が抱えている、肥満や生活習慣病などの問題を解決するために必要なことではないでしょうか。
次回は、食欲に関係するホルモンについて見ていきたいと思います。