時間帯によるパフォーマンスの違いをテストした実験で、被験者に1時間ごとにエアロバイクの全力疾走をさせたところ、午後6時前後が最もパフォーマンスが高かったという研究結果があります。

実は身体の各筋群や、他のスポーツを対象にした研究でも同様の結果が報告されています。

いつの時間に運動するべきか

人間の体温は1日の間に約1℃の幅で推移し、多くの研究者は、その体温の変化が時間帯によるパフォーマンスの違いを生みだしていると考えています。

内臓などの深部体温が上がることによって筋肉が弛緩し、代謝反応や神経信号の伝達が速くなる事によるものです。

この時間帯は、トレーニングによって変えられることも明らかになっています。

1989年ジョージア大学の研究では、早朝のトレーニングを行ったグループは早朝のパフォーマンスが、夕方にトレーニングをさせたグループは夕方のパフォーマンスが向上したという結果が報告されています。

別の研究では、早朝の運動が1日を通じたストレスホルモンのコルチゾールレベルを変動させ、早朝のパフォーマンスを向上させていることも報告されています。

これらの研究結果から考えると、どの時間にパフォーマンスを高めたいのかによって日頃のトレーニングの時間を調整するのもいいのかもしれませんね。

特にゴルフを朝から行う事を考えるならば、やはり朝から運動に取り組むべきなのかもしれません。

ただし、こうした研究結果にかかわらず、運動に最も適した時間はその人の1日の過ごし方次第だともいえます。

睡眠、ストレス、疲労などの要因のほうが体温のリズムがもたらす違いよりも大きいと考えられるためです。

またこれらの研究のほとんどは、一般的な睡眠リズムをもつ被験者を対象にしており、夜勤の方や睡眠時間がバラバラな方には当てはまらない可能性があるということも考慮しなければなりません。