パートナーとの食事が楽しくて、ついつい食べすぎてしまう。
そんな幸せ太りにはなんだか微笑ましい響きがありますが、実際に体重が増えてしまうのは困ったものです。
今回はそんな幸せ太りを社会心理学の側面から見ていきます。
身近な人の影響
人は社会的な生き物であるということは日々皆さんも実感される機会があると思います。
では人は身近な人からどれくらい影響を受けているのでしょうか。
フラミンガム心臓研究所が、親しい友人、同僚、家族と言った社会的繋がりと肥満の関係を1万2000人を対象に調査した結果驚くべき数値が叩き出されました。
ある人が太るとその友人は57%太る可能性が高くなり、兄弟間では1人が太ると別の兄弟が太る可能性は40%高くなります。
配偶者間ではどちらかが太るともう一方は37%太る可能性が高くなりました。
これはどういうことでしょうか。
太った人を見て自分はこうならないようにと反面教師にしそうですが、実際には望んでない方向に力が働きます。
無意識に受ける影響
コロラド大学の研究者たちからもフラミンガム心臓研究所の実験結果を裏付けるような報告されています。
結論としては肥満者の写真を見た後では人はより多くのカロリーを摂るということです。
行われた実験は被験者に肥満の人、標準体重の人、木や金魚のような人以外の物体の写真を見せた後でクッキーを試食してもらうと、肥満の人の写真を見たグループはそれ以外のグループより1.5倍のクッキーを食べました。
恐ろしいことにこの効果は体重を減らしたいと願っている被験者にも見られました。
ところが、肥満の写真を見た被験者もクッキーを食べる前に自分の健康目標を書いてもらうとクッキーの食べすぎがなくなったそうです。
このように人は無意識下で自分の行動に影響を受けているのですね。
ですが、この効果を利用して身近な人と目標を共有していると食べる量が増えにくく、太りにくいということですね。
ぜひみなさんも身近な人に目標を宣言して共有してみてくださいね。