私達の生活の中で仕事やプライベートの時間でも座って過ごす時間はつきものですよね。
そんな座って過ごす時間はなんとなく体に悪いとは思っていてもなかなか無くせません。
座りすぎを解消しようと日々運動に励まれている方も多いと思います。
ですが実は休日に運動を頑張るより、仕事中に座り時間を減らすほうが健康に良いということについていくつかの調査結果を交えながら紹介していきます。
座り過ぎの弊害
私達が普段健康で気を使う項目として一番意識しやすいのは体重ですよね。
そんな体重増加と座り時間の相関は想像に難くないですが、アメリカ、ペニントン生物医学研究センターのマークハミルトン博士が「インアクティビティ・フィジオロジー」(不活動の生理学)という言葉を使って指摘しています。
具体的には、A:一日7時間座りっぱなしの場合、B:2時間座ったあとの5時間は20分ごとにゆっくり歩くなどの軽い運動を行った場合、C:Bと同じ間隔で速歩きなどの中高強度で運動を行った場合に分けて食後のインスリン抵抗性や血糖値を調べ、肥満や糖尿病に関わる値を比較しました。
すると、食後の血糖値やインスリン抵抗性はAと比べてBとCでは20%の改善が見られました。
この結果から運動を休日に頑張るよりも日々の積み重ねがいかに大切か再認識できると思います。
そして日常で座り時間に挟む運動では高い強度で動かなくても効果があるのは嬉しいポイントですね。
ちなみに座り過ぎによる代謝低下は活動量低下→血流低下→グルコース輸送体の機能低下→代謝疾患という流れで起こります。
座り過ぎによる影響は代謝系にとどまらず認知機能にもおよび仕事の生産性を落としてしまいます。
仕事をするためにデスクに向かっているのに生産性が落ちるのであれば定期的に体を動かさない理由がないですね。
改善策
改善策としては一定時間座ったら席を立って体を動かせると良いのですが、体をこまめに動かせる環境でない職場もありますので席についたまま伸びをしたり、膝を曲げ伸ばししたり、意外なものだと貧乏ゆすりなどして血流を促すことが効果的です。
他にもスタンディングデスクを使ってみたり、椅子をバランスボールに変えてみたりと否が応でも体が動く方法もあります。
生産性アップにも健康にもいい良いのでぜひ一定間隔で体を動かす習慣をつけて行きましょう。