頚椎椎間板ヘルニアでは神経症状が起こり、動きや腱反射、感覚などが鈍くなります。
今回はどの神経が圧迫されるとどのような症状が出るのか書いていきたいと思います。
頚椎椎間板ヘルニアとは
頸椎椎間板ヘルニアとは変性した髄核が線維輪を突破し脊柱管内に脱出した状態を椎間板ヘルニアと呼びます。
頸椎5番目と6番目が一番屈曲伸展可動域が大きいため、ヘルニアが多発しやすいです。
症状としては、頸部痛、ひどい肩こり、上肢への放散痛、痺れ、筋力低下、反射の低下などが起こります。
頸椎椎間板ヘルニアが起こる場所として、頸椎4番目と5番目の椎間板(c5)、頸椎5番目と6番目の椎間板(c6)、頸椎6番目と7番目の椎間板(c7)、頸椎7番目と胸椎1番目の椎間板(c8)、胸椎1番目と2番目の椎間板(T1)、で起こりやすいです。
神経と症状
〈C5〉
神経:腋下神経 (筋皮神経も)
筋力テスト:三角筋(腋下神経)上腕二頭筋(筋皮神経)
反射テスト:上腕二頭筋反射
知覚テスト:上腕外側部
〈C6〉
神経:橈骨神経、筋皮神経(c6が支配している筋はない)
筋力テスト:手関節伸筋、上腕二頭筋
反射テスト:腕橈骨筋反射、上腕二頭筋反射
知覚テスト:肘から下外側
〈C7〉
神経:橈骨神経、正中神経、尺骨神経
筋力テスト:上腕三頭筋、手関節屈筋、指伸筋
反射テスト:上腕三頭筋反射
知覚テスト:中指
〈C8〉
神経:正中神経、尺骨神経
筋力テスト:指屈筋
反射テスト:なし
知覚テスト:前腕の内側
〈T1〉
神経:尺骨神経
筋力テスト:指外転筋
反射テスト:なし
知覚テスト:上腕と前腕の近位半分の内側
スペシャルテスト
頚椎椎間板ヘルニアのスペシャルテストとして「ジャクソンテスト」「スパーリングテスト」「ショルダーディプレッションテスト」などがあります。
首に違和感があり上記のような症状がある方はぜひ検査に行ってみてください。