ウォーミングアップとクールダウン

ウォーミングアップとクールダウンをトレーニング前後にしっかり行っていますか?

ウォーミングアップを指すものとして、ストレッチポールでのストレッチやダイナミックストレッチなど、メインとなる運動の前に行う運動のことを指します。

クールダウンは、静的なストレッチや軽い有酸素運動などメインとなる運動よりも強度を下げた運動のことを指します。

これらの運動はどの様な目的・効果があるのでしょうか?

ウォーミングアップの目的・効果

ウォーミングアップは怪我の予防、トレーニングの効率化、体温を上げることを目的として行います。

ウォーミングアップをせずにトレーニングをすると、怪我をしそうな場面で咄嗟に回避できず怪我をしてしまったり、体が準備できておらず無駄にエネルギーを消費したり、体温が上がっていない状態だとパフォーマンスが低下します。

効果としてはスムーズに筋発揮を行え、筋や腱の柔軟性が高まり関節可動域が広がり、エネルギー効率が上がります。

体温が上がると筋温も上がりますが、それによって筋肉内のカルシウムイオンが活性化し、筋の粘性が低下することによって筋力発揮がスムーズになります。

筋の粘性の低下や拮抗筋の緊張度の低下によって可動域が広がるため、有酸素運動で体を温めてからストレッチを行うことをお勧めします。

エネルギー効率の観点からですと、酸素の摂取効率の向上、筋の作業効率の向上、神経系機能の向上が見込めます。

体温上昇によって血中温度が上昇すると酸素がヘモグロビンから離れやすくなるため、酸素を効率よく利用・摂取することができます。

また、体温が1℃上がると細胞の代謝率は13%増加すると言われているため、筋収縮におけるエネルギー消費が低減します。

さらに、ウォーミングアップをすることによって神経の興奮が高まり反応時間を短縮することができます。

クールダウンの目的・効果

クールダウンの目的として疲労回復や怪我の予防、血液分配の正常化、気持ちを落ち着かせるために行います。

運動をすると筋肉に血液が流れやすくなっているため、疲労物質が流れにくくなり疲労回復が遅延します。

また、筋肉を使うと縮んでしまい、筋肉が硬くなったり関節可動域が狭くなったりしてしまいます。

ですので、クールダウンを行うことによってこれらを運動前の状態に戻します。

効果としては疲労物質除去の促進、筋肉の柔軟性・関節可動域の回復、体調不良を防止する効果があります。

クールダウンで軽い運動をすると、運動によって作られた疲労物質が除去されるため疲労回復が見込めます。

それに加え、体が温まった状態でストレッチを行うことによって、バランスが崩れた体を正常化し、筋肉の柔軟性・関節可動域の回復を行います。

激しい運動を行った後に急にストップしてしまうと心臓に血液が戻りにくくなるため、貧血のような症状が現れます。

これを防止するためにも、クールダウンは必要です。

 

ウォーミングアップとクールダウンはとても大切ですので、行っていない方は必ず行う様にしましょう。

関連記事

  1. 五十肩とそのアプローチを考える|フィジオ福岡 五十肩をどう考える

  2. 「休む」ことの重要性|フィジオ福岡 休養の必要性

  3. リカバリーを考える上での睡眠の重要度|フィジオ福岡 リカバリーの科学

  4. より軟らかい身体をつくるためには

  5. 血管の中を行き交う興奮伝達物質

  6. 運動が代謝に与える影響

閉じる