筋トレをする理由として、パワーを付けたかったり、筋肉をつけたかったりとさまざまだと思います。
今回は筋肉をつける(筋肥大)でのセット間休息について書いていきます。
筋肥大をするためのトレーニングプログラムとして、1RMの70〜80%の負荷で8〜12レップ、セット間休息1〜1分30秒で構成されています。
休息時間が短く設定されている理由として、筋肉を素早く疲労困憊に至らせ、代謝的刺激を強くする効果があると考えられているからです。
実際、セット間休息は長い方が良いのか・短い方が良いのか、どちらなのでしょうか?
アナボリックホルモンの反応
アナボリックホルモンとは、タンパク質の合成を促したり、分解を抑制したりするホルモンです。
成長ホルモンやテストステロンなどの男性ホルモンがこれにあたります。
筋肥大のために短いセット間休息を用いる根拠として、アナボリックホルモンの休息反応があるからです。
短いセット間休息(1分)と長いセット間休息(3分)での血中テストステロン濃度と血中成長ホルモン濃度を比較してみると、短いセット間休憩の方が濃度が高くなるとされています。
この根拠により筋肥大には短いセット間休息の方を用いるようです。
しかし、アナボリックホルモンは筋肥大効果を助長することはありますが、主な要因とはなりません。
この観点からみると、セット間休息が短い方が良いと明確には言えません。
長めの方が良いのか?
セット間休息を長くすることによって期待できる効果としては、1セットの質の向上です。
休息時間が短いと疲労が回復せず、2セット目以降のトレーニングの質が低下してしまいます。
実際の研究によると、短い休息時間よりも長い休息時間の方が肥大が認められ、トレーニング容量も10%上がったとされています。
別の視点から考えると、筋肥大には質の高いトレーニングとトレーニング容量が必要、だからセット間休息を長くすると良いと言えるかもしれません。
次回はセット間休息時間とタンパク質合成の観点から書いていきます。