アスリートはパフォーマンスの向上のため、もしくは競技の特性によって減量が必要になってくる場合があるかと思います。
減量の目的は体脂肪を減らすことで、除脂肪体重は減らないようにしなくてはいけません。
アスリートの行う減量は必要な栄養をしっかり摂りながら、エネルギーを上手に減らすことが重要になるのではないでしょうか。
今日はそんなアスリートが減量する時のポイントをお話したいと思います。
食事とパフォーマンス
アスリートの食事とパフォーマンスは深く関係してきます。
一人一人にあったバランスの良い食事を続けることによってコンディションが整い、勝利を勝ち取れるのです。よく、食事もトレーニングの一つと言いますよね。
アスリートの減量時に、ごはんなどの炭水化物を減らすなどの方法はおすすめできません。
炭水化物(糖質)は、脳にとっての唯一のエネルギー源であり、スポーツパフォーマンスに最も必要なエネルギー源です。
また、脂質を過剰に制限するやり方もよくありません。
脂質はお肉や卵などタンパク源となる主菜に多く、その摂取を避けるようになるとタンパク質の摂取も少なくなる傾向にあるからです。
アスリートの減量は、個別の栄養素の摂取を過剰に制限したり、食事全体を減らしたりするのではなく、高タンパク質・低脂肪の食べ物を活用し、食事全体のエネルギー量をコントロールするのがポイントです。
例えば、同じ鶏肉100gでも、皮付きのもも肉を唐揚げにした場合は440kcaで、鶏むね肉を蒸し鶏にした場合は135kcalほどになります。
このように調理法を工夫するだけでアスリートに必要なタンパク質をしっかり摂りつつ、脂質とエネルギーの摂取量もコントロールすることができます。
高タンパク質・低脂肪食品
高タンパク・低脂肪の代表的な食品には豚もも肉、牛もも肉、鶏むね肉、鮭、かつお、木綿豆腐などがあります。
注意したいものとして、マヨネーズやドレッシングなどの調味料類に含まれる栄養素はほとんどが脂質だということです。
野菜を食べるときは、ノンオイルや低脂肪といったものを選ぶようにしましょう。
このように、食べる食材の質を高めることが大切ということですね。
かさが減ると、消化管の運動を減らすことになり、エネルギー消費量を減らすことにつながるので、「エネルギーは減らすけど食事のかさは減らさない」が献立のポイントになってきます。