現在はどのスポーツにおいても、観客は人数制限のうえ一定の距離が保たれ、選手たちは身体的接触を極力避けるようにしています。
本来であればハイタッチをしたり抱き合う場面でも、そのポーズだけというシーンが良く見受けられます。
もちろん対策としては当然のことですが、このように選手たちのスキンシップを通してのコミュニケーションに変化があると、どういった違いが生まれるのかは気になるところです。
それに関連するような興味深い研究があります。
カリフォルニア大学バークレイ校が2010年に行ったNBAチームを対象にした調査によると、強豪チームほど試合中の選手同士のスキンシップが多いことが分かりました。
これに対してジョンズ・ホプキンス大学のリンデン教授はオキシトシンというホルモンが影響しているのではないかと推測しています。
オキシトシンは母親と赤ちゃんとの間に絆を作る物質と言われており、信頼関係を築くホルモンでもあります。
つまり選手たちがゴールセレブレーションの中でスキンシップを取ることで信頼関係が堅固になり、より協調の取れたチームになるのではないかということです。
こうした結果は、現在のスポーツシーンにおいて選手たちを取り巻く環境に何らかの違いが起こるかもしれないことを示唆しています。
どのスポーツも例年とは違うシーズンになるでしょうから、そういった要素に注目して見てみるのも良いかもしれません。