代謝性疾患①

代謝性疾患は代謝異常や栄養障害によって引き起こされます。

代謝異常は、糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルなどの代謝過程に異常があり、過不足によって体に様々な症状が出たものを指し、栄養障害は食事の過不足や運動不足が原因となって起こります。

病名としては、糖尿病や高血圧症、肥満症や痛風が挙げられます。

今回は糖尿病について書いていきます。

糖尿病

糖尿病は1型糖尿病と2型糖尿病に分けられます。

1型はインスリン依存型、2型はインスリン非依存型と言われていて、インスリンの分泌不足や感受性の低下によって引き起こされています。

1型と2型の大きな違いとして、1型はインスリンの補充が必須で、2型は必須でないところです。

1型は遺伝的素因にウイルス感染や免疫以上によって発症するため、若く肥満ではない人に発症します。

2型は遺伝的素因に栄養の過剰摂取や運動不足などの環境因子が加わって発症するため、中年以上の肥満者によく発症します。

インスリンの働きが悪くなると血糖値が上昇し、高い状態が続くと神経障害や網膜症、腎症などが合併します。

この3つは3大合併症とされており、その他には起立性の低血圧や白内障なども合併します。

症状としては、口の渇きや多飲・多尿、全身倦怠感、体重減少などがあります。

1型は現在完治する方法は見つかっていませんが、2型は発症して6年以内であれば食事の徹底と運動で完治する可能性があるとされているため、できるだけ早く治療を始めることが大切です。

身体の糖の取り込みと糖尿病

通常、糖質を摂取すると分解され、血糖値が上がっていきます。

血糖値が上がったままですと、先述したように3大合併症が発症してしまうため、血糖値を下げる必要があります。

この際に膵臓ランゲルハンス島からインスリンが分泌される事によって、細胞内に糖とインスリン一緒に取り込み、血糖値を下げていきます。

しかし、1型糖尿病ですと、そもそものインスリンの分泌がなかったり、分泌量が少なすぎたりするため、うまく細胞内に糖を取り込むことができず、合併症状を引き起こしやすいです。

2型糖尿病だと、インスリンは通常通り分泌されますが、糖が血液中で溢れかえっている状態になり、インスリンの量が足りなくなるため、インスリン不足と同じ状態になっています。

また、インスリンの分泌急激な血糖値の上昇によって過剰に分泌されやすくなり、血糖値の正常値である100ml/dlを下回ってしまいます。

下回った分は脂肪として蓄積されるほか、血糖値が急激に下がってしまうため、低血糖になる可能性があります。

ですので、食事を徹底する事に加えてよく噛んで血糖値の急上昇を防ぐことが重要です。

関連記事

  1. 消化器系疾患②

  2. 消化器系疾患①

  3. 肥大型心筋症とは

  4. 代謝性疾患②

閉じる