「随意運動」について考える

今日は、「随意運動」について考えていきます。

随意運動は3つのプロセスからなります。

すなわち、①運動目的・動機の形成 ②運動計画・プログラムの作成 ③運動指令の伝達・実行です。

①は、「お腹が空いた」といった身体内部の情報や「雨が降りそう」といった外部の情報を、快不快の感覚や過去の経験などから判断し、行動を起こそうとするまでの段階です。

例えば道を歩いているとき、前方の歩行者信号がそろそろ点滅しそうな状況だとします。

もし身体のどこかに不調を感じていればあえて歩調を速めることはないでしょうし、経験的にその信号の待ち時間が長くなることを知っていれば、早歩きになるかもしれません。

こういった日常の動作レベルから競技スポーツレベルまで、ミクロからマクロなレベルまで、随意運動には何かしらの目的・動機が存在しています。

②の段階は、その目標を達成するために、筋がどのようなタイミングでどのような強度で活動するのかを決定します。

この段階からは主に神経系が活躍します。

②では、大脳皮質前頭葉の運動関連領野(補足運動野、運動前野、帯状皮質運動野など)、大脳基底核、外側小脳などが働きます。

これらを明確に区別してここはこういう働きをするものだ、と言うと少し長くなるので、こちらをご覧ください。

運動の指令そのものは、一次運動野が担当しますが、これだけではぼんやりとした、大まかな指令にしかなりません。

ここに味付けをしていくのが、上記の領域です。

そして味付けされた指令は、脊髄を経由し骨格筋に伝わり、運動が実行されます。

これが③です。

運動が実行されると内外の環境も変わり、その情報は運動の修正に利用されたり、新たな運動の計画に用いられます。

このようにして、随意運動はさまざまなプロセスのもと行われています。

詳しくはこちらをご覧ください。

ではまた。

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