自動性の高い運動

私たちが普段行っている歩行や呼吸などは無意識的に行われており、実は反射によって行われています。

この自動性の高い運動はどのように行われているのでしょうか?

歩行運動

歩行は随意的に始めたりストップできたりしますが、歩き始めると意識しなくても歩き続けることができます。

このことから、歩行に必要な四肢の運動パターンを自動的に形成する神経機関が存在することがわかります。

徐脳猫の実験により、大脳や間脳が全く機能していない状態でもトレッドミルに乗せると歩き出すことが報告されているので、適切な刺激を与え続けると歩行が誘発されると言えます。

歩行に必要な神経回路網は、屈筋と伸筋がタイミング良く収縮と弛緩を繰り返すパターンを神経細胞に送る神経回路網と上・下肢の筋の交代制活動パターンを形成し、活動のタイミングを調節する四肢間反射回路というニューロン回路網とされています。

この回路網のリズムを調整したり、活発に働かせたりする部位が脳幹にあり、その中でも中脳の楔状核は歩行誘発中枢とされています。

歩行誘発中枢に電気刺激を与えると、歩行を誘発させ、歩行リズムを変調させることができます。

逆に、脳幹には歩行を停止させる作用を持つ中枢も存在するため、歩行は自動性は高いですが、随意的にコントロールもできます。

呼吸

呼吸は眠っている時でさえも自動的に行え、随意的に調節や停止も行えます。

呼吸は横隔膜や肋間筋によって行われ、脊髄の神経細胞に支配されています。

呼吸を支配しているのは延髄から橋にかけての部分にある呼吸中枢であり、呼吸リズムの発言と調節が行われ神経細胞が周期的に横隔膜や肋間筋を活動させます。

延髄には呼気と吸気それぞれの初期や遅い時期に種々のタイミングで活動する呼吸性ニューロンが存在し、6種類の集団を形成しています。

この集団は互いに影響しあう回路網を形成し、呼息相と吸気相の基本的な時間パターンを生成します。

これによって呼吸の基本的なリズムが形成され、数多くの調節系が働き、リズムの調整や呼吸運動の調節が反射によって行われます。

気道や肺、呼吸筋のレセプターが機械的刺激を感知し、呼気・吸気の変調を伝えると、反射性に修正されるように働きます。

血液中の酸素や二酸化炭素、Phなどの変化は頸動脈と大動脈にある化学受容器によって感知され、呼吸中枢に送られ、呼気と吸気が正しく行うように呼吸ニューロンの活動を調節します。

 

このように歩行や呼吸はパターン的に自動的に行われているので意識的に行う必要がありません。

しかし、歩行や呼吸を補正しようとするときは意識的に変化させる必要があります。

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