末梢の構造の性差によるスポーツ障害

体の構造で男女差が見られる部分は骨盤の広さや恥骨下部の角度などがあります。

これらの男女差は体の中枢に見られますが、体の末梢(四肢)では特に差はないのでしょうか?

あるとしたらなぜスポーツ障害が起こりやすいのでしょうか?

ヒラメ筋の起始

結論から言うと、体の末梢の性差はほとんどありません。

しかし、ヒラメ筋の内側中部の起始に性差があると言われていて、ここはシンスプリントのような慢性的な下腿障害の好発部位に当たり、女性に多いとされています。

ヒラメ筋の起始は、腓骨頭と腓骨頚の後面、脛骨のヒラメ筋線、ヒラメ筋線と腓骨頭を結ぶ腱弓(ヒラメ筋腱弓)で、長趾屈筋も付着します。

これによって脛骨の骨膜に牽引力がかかることでシンスプリントが発生すると考えられます。

シンスプリントの性差があるのは、女性の方が体格が小さく、同じ距離を走った場合には歩数が多くなり、より多くのストレスがかかることによって起こると言われていますが、ヒラメ筋の起始部の違いも要因になっているのかもしれません。

肘にも性差があり、女性はオーバーヘッド動作をしていることが少ないため、肘にかかるストレスが少なく、後天的に差が現れたとされています。

前斜走線維、後斜走線維、横走線維をみると性差が見られますが、これはキャリングアングルによって生じたと考えられます。

こけて手をついた際、女性はキャリングアングルが大きいため伸張ストレスがかかりやすいため、内側側副靱帯を損傷しやすいです。

こける以外でも、テニスやバトミントンなどのラケット競技、野球などのオーバーヘッド競技でも損傷しやすいです。

これらはホルモンによる差によって怪我のしやすさが生まれてくると考えられています。

ホルモンによる差

女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの影響が多いと考えられており、これによって差が生じているとされています。

例えば女性の方が損傷しやすいとされているACLを見てみると、構造には性差や人種差はないとされていているのもかかわらず性差があります。

このことから、ホルモンによる差が考えられ始めました。

ホルモン周期によって靭帯が緩みやすい人は体が柔らかいとわかっており、靭帯のレセプターの感受性が高く、ホルモン周期の影響を受けやすいからだと考えられています。

このことから、スポーツ障害の発生の性差は構造的な問題ではなく、ホルモンによる差によるものかもしれません。

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