スクワットの下降時は股関節の屈曲・膝関節の屈曲・足関節の背屈という動きが主に起こります。
このとき足関節背屈の動きが制限されると、下腿と体幹の傾斜角度に関わります。
また、その代償として膝関節や腰に負担がかかります。
足関節背屈制限があるとどのような負担がかかってくるのでしょうか。
傾斜角度への影響
パラレルスクワットを行う際に足関節背屈制限が起こると、ボトムポジション(床と太腿が平行なポジション)において、下腿部の傾斜角度と体幹の傾斜角度に関わるとされています。
足関節背屈制限が起こるとスクワット時の下腿部の傾斜角度は小さくなり、体幹の傾斜角度は大きくなります。
これにより体幹にかかる負荷が高くなり、腰椎の屈曲の増大→負担の増大→腰痛という流れに陥ります。
これを防ぐには踵に何かも物を挟んでスクワットを行うことで、下腿部の傾斜角度は大きくなり、体幹の傾斜角度は小さくなります。
よって、体幹の屈曲が過度に出る人にはこのようなスクワットを行うほうが腰痛のリスクを下げることになります。
なぜ足関節背屈制限が起きるのか
原因として考えられるのは足関節内反捻挫受傷後のリハビリテーションを行わなかったことが考えられます。
内反捻挫のリハビリを怠ると、受傷時に固定された状態での可動域しか動かせません。
このようになってくると、下腿前傾角不足による腰への負担、膝への負担、足部機能の低下による扁平足など多くのデメリットが生じます。
捻挫の痛みが取れたらすぐに競技復帰する方を見かけますが、色々なリスクが発生するのでリハビリを軽視せず行ってください。
足関節背屈制限は怪我のリスクを高めるので、しっかりと解決していきましょう。