レム睡眠のレムってなんですか?
ヒトは一生の約3分の1を睡眠に費やしています。その時間が無駄なように感じることもあるでしょう。しかし、ヒトは3日間ほど眠らないだけで、体力的には問題がなくても、幻覚や幻聴が現れ、脳は正常な働きができなくなります。睡眠は単に体を休めるためのものではなく、脳の機能を保つための大切な働きがあるのです。
徐波睡眠
ヒトが眠りについたとき、脳波には大きなゆったりとした振幅の波長がみられます。これを徐波睡眠、またはノンレム睡眠といいます。どちらかというとノンレム睡眠が一般的で、また、徐波睡眠はノンレム睡眠のなかのひとつともされています。言葉の意味から考えると、ノンレム睡眠という名前はレム睡眠ありきの言葉だということが伺えます。一般的な解釈からいうと、レム睡眠は浅い睡眠で夢をみる睡眠、ノンレム睡眠は深い睡眠で夢をみない睡眠とされています。ノンレムでも夢をみないことはありませんが、この状態で起きたとしても覚えていることはありません。
REM(Rapid Eye Movement)
レム睡眠のレムは、REM(Rapid Eye Movement)と表記され、急速眼球運動と訳されます。これは眠っている時にまぶたの下で急速に眼球が動く状態です。したがってレム睡眠は、急速眼球運動を伴う睡眠ということです。レム睡眠中は、脳は覚醒時によく似ています。この睡眠中の特徴は急速眼球運動の他に、姿勢保持筋・抗重力筋の弛緩、感覚刺激を与えても目覚めにくいというものがあります。
基本的にノンレム睡眠が脳を休める睡眠で、レム睡眠が身体を休める睡眠と考えられます。普段何気なく使いがちの言葉でも真の意味はまた別のところにあるものです。レム睡眠のレムって何?と聞かれたら、夢をみる睡眠でもなく、浅い睡眠でもなく、急速眼球運動を伴う睡眠と答えたら一目おかれるかもしれませんね。
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