骨と結合組織の適応

小児期および成人期初期に、骨組織に中強度から高強度の負荷をかける長期間の有酸素トレーニングを行うことは、骨量を最大限まで増やし、中年期まで骨塩量を維持し、高齢期での骨ミネラルの損失を軽減するために重要な役割を果たします。特異性および漸進的過負荷の基本原理は、トレーニングによる骨の適応に関して特に重要となります。

断続的な向上には負荷の漸増が必要。

長期間にわたり負荷を受けた骨だけが変化し、しかもその負荷が、骨組織が通常受けている負荷よりも大きい場合に限り変化が起こります。また断続的な向上には、負荷の漸増が必要です。これらの基本原理を考えると、骨組織への中強度から高強度を含む有酸素トレーニングが最も有益な効果をもたらす可能性が高いとされています。実際に、最長で1年間継続したウォーキングには、骨量の減少を防ぐ効果がみられませんが、さらに高強度のジョギングでは、骨量の減少が抑えられたという報告もされています。

中年期や高齢期には骨密度が減少するため、減少を抑制する運動が有効であることを留意しておかなければなりません。

成人期に骨の健康を維持するためには。

また、骨密度に対する有酸素トレーニングや他のトレーニングの効果を検証した研究は多いものの、その結果は一様ではありません。骨密度の増加を報告した研究によると、相対的に高強度の荷重負荷のかかる有酸素性トレーニング、プライオメトリクス、レジスタンストレーニングが推奨されます。成人期に骨の健康を維持するためには、荷重負荷のかかる有酸素性トレーニングおよびジャンプやレジスタンストレーニングを伴う活動が推奨されます。

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