肩関節は、人体関節の中で最も可動性に優れた関節です。肩は、肩甲上腕関節、第二肩関節、肩甲胸郭関節、肩鎖関節、胸鎖関節の5つの関節で構成されていて、主に肩関節は肩甲上腕関節を指します。
それぞれの関節は機能的に連結し動きを作っています。肩甲上腕リズムは肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節の連結した動きになります。
肩甲上腕リズムとは、肩関節挙上動作を行う際に肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節がおよそ2:1の比率で動くことを言います。肩関節外転90度の際に、肩甲上腕関節外転60度、肩甲胸郭関節外転30度のような割合で動くことになります。
しかし、肩甲上腕関節の拘縮をきたした場合などには、この比率は破綻し肩甲胸郭関節の運動が過剰となってしまいます。
このように、肩は一部の関節が異常をきたすと肩全体の運動に影響を及ぼすことになるのでそれぞれの関節を知っておくことは、傷害予防にも役立ちます。