TFCCは手関節尺側の橈骨・尺骨・月状骨・三角骨にある靭帯と線維軟骨の複合体になります。TFCCの構成要素は三角線維軟骨・メニスカス類似体・掌背側橈尺靭帯・尺骨月状骨靭帯・尺骨三角骨靭帯・尺側手根伸筋腱腱鞘床などでされます。
TFCCの機能
TFCCは関節の安定化・緩衝・滑走に役立ちます。TFCC損傷の主な発生機序は、転倒時に手関節背側で地面に手をつくことと、過度な前腕回内外であり、受傷機転によって損傷しやすい靭帯が異なり、転倒による外傷性断裂と、前腕回内外による変性断裂に大きく分けられます。
症状として、手関節尺側部痛、前腕回内外の可動域制限、握力の低下、遠位橈尺関節不安定性などです。TFCCは単純X線で確認することができないため、関節造影、MRIで確認されます。
TFCCの治療
治療として、機能不全状態のTFCCの機能を高めることを目的に、保存療法または手術療法が選択されます。初期は保存療法が一般的でありますが、早期復帰を望むアスリートに対しては早期の手術療法も有効です。橈骨付着部付近の断裂などでは保存療法の効果が低いとされています。手術療法は重症度分類に基づいて、切除術・縫合術または尺骨短縮骨切術などが選択されます。