腱や靭帯と年齢について

骨格の成熟度と加齢は、靭帯と腱のバイオメカニクス的性質に大きく影響します。一般に、引張強度、破壊不可と弾性率は、すべての骨端軟骨板が閉鎖されるまでの成熟期で急激に改善されます。組織の最大強度は骨格成熟時期の前後にピークを迎え、成熟期から老年期にかけて漸次下降します。成熟度は、靭帯の力学的性質への影響に加えて、引張不可による破壊の様式にも影響を与えます。

骨格の成熟度と加齢

未成熟期では、骨端軟骨板は理解しており、この時期に最も頻繁に起こる骨折の仕組みは剥離骨折となります。これに対し、閉鎖した成熟期では骨端軟骨板が閉鎖しており、靭帯の破壊は実質部の破裂によって生じます。成熟中ではコラーゲン繊維のサイズが増加し、濃度と合成が高まります。これに対し、老化した腱や靭帯はコラーゲン濃度が減少し小径のコラーゲン原線維の数が増加します。さらにコラーゲン原線維の太さを調節するV型コラーゲンが老化した腱や靭帯でみられますが、青年期ではみられません。更に詳しく老化した腱を解析してみると、エラスチン成分の増加、細胞外液とプロテオグリカン成分の減少などが明らかとなっています。そしてこれらの変化が、老化した腱において剛性の減少として現れます。また、ある調査では、22歳〜35歳までの前十字靭帯の剛性や弾性率は、老人に比べて約3倍高いという結果が出ています。

結合組織構造のトレーニングによる変化

最近の研究では、腱や靭帯は軽・中等度の引っ張りへの抵抗トレーニングで加齢による剛性の減少を最小限に留め、場合によっては逆に増加させることも分かっています。加えて、腱は筋を骨に結合する結合組織構造であるため、このトレーニングは筋収縮力の伝達に影響を与えます。抵抗トレーニングでは腱の剛性の増加が誘発され、関節トルクにも好ましい影響を与えます。

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