皮膚というセンサー

皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3層からなり、人体で最も広い表面積を持つ器官です。皮膚には、外界からの情報を感知する感覚器としての役割があるとともに、外界からの紫外線、化学物質などの有害な刺激や衝撃から、内臓や組織、機能を守るバリア機能を持っています。

痛覚、触覚、圧覚、温覚、冷覚の5つの感覚を感知するための感覚受容器

表皮と皮下組織の中間にある真皮には、痛覚、触覚、圧覚、温覚、冷覚の5つの感覚を感知するための感覚受容器が分布しています。痛覚は、皮膚に加わる痛みを神経の末端が感知します。触覚は、ものが皮膚に触れるときの感覚を感知します。毛根の周囲にも分布しています。圧覚は、皮膚に加わる圧を感知します。圧覚の受容体には、強い圧力を感知するものと、弱い圧力を感知する2つがあります。2つの受容体で、皮膚にかかる圧の強さを識別しています。温覚は、熱いものに接触すると、その熱を吸収した皮膚の温度が上がるのを受容器が感知します。冷覚は、皮膚の温度が上がるのを受容体が感知します。

これらの感覚情報は、知覚神経から大脳皮質の体性感覚野と体性感覚連合野に伝達されて、痛い、熱い、冷たいといった感覚が生じます。感覚受容器の分布の密度は身体の部位によって異なります。最も密に分布しているのが、ものと接触する頻度が高い指先で、敏感にさまざまな感覚を感知します。それとは逆に、分布がまばらなのが背中です。受容体が少ないことから、背中は鈍感と言えます。こうした部位による分布の差異は、その部位が担っている機能によるのではないかと考えられます。

感覚受容器の重要性

感覚のなかでも痛覚の受容器は、ほぼ全身に分布しています。その理由は、痛覚が生体防御の一翼を担っているためだと考えられています。感覚受容体は真皮以外にも、皮下組織、筋、腱、骨膜、関節などにもあり、これらを深部感覚といいます。ヒトが安全に動けているのも感覚受容器が働いてくれているからなんですね。

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