正常膝関節における特徴的な運動パターン

膝関節は下肢の中心に位置し、支持性と可動性が2つの大きな機能となっている関節です。変形性膝関節症では、この2つの機能の破綻と本疾患の発症・進行が表裏一体の関係で影響し合っていると考えられます。
したがって、変形性膝関節症の病態を理解するうえで膝関節の支持性および可動性を評価することは極めて重要になります。

正常膝関節における特徴的な3つの運動パターン

そこで考えなくてはいけないのが、膝の支持性および安定性をどのように機能的に働かせているのかです。この点を考慮し正常膝関節における特徴的な運動パターンを考えてみると、大きく3つの特徴的な運動パターンを考えることができます。

まず一つ目は「Screw-home movement」です。健常な膝関節では、屈曲30度付近から最大伸展位まで伸展するにつれて大腿骨が脛骨に対して約10〜20度内旋すると言われています。これは、完全伸展位での膝関節の安定性を保つためと考えられています。

二つ目はMedial pivot motionとroll-back motion。膝関節の屈曲に伴い、大腿骨は内側顆を中心とした回旋運動を行い、この動きを「medial pivot motion」と呼ばれています。この回旋の方向は大腿骨が脛骨に対して外旋し、最大回旋角度は約20〜30度とされています。また、同様に膝屈曲に伴い大腿骨は脛骨に対して後方へ移動し、「roll-back motion」と呼ばれています。この動きは膝屈曲80度付近までは「medial pivot motion」が主体になりますが、それ以降の深屈曲域では「roll-back motion」の割合が増加すると言われています。

三つ目は「Double knee action」です。平地歩行において1歩行周期で2度膝関節が屈曲することを指していて、立脚期と遊脚期にそれぞれ1回ずつ認められる動きになります。立脚期では約20度、遊脚期では約60〜80度の膝屈曲が見られるのが「double knee action」です。

これらの動きが、自律的に動きの中で機能することで、膝はその支持性と可動性を維持しているものと考えられます。

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