トリガーポイントとは

『トリガーポイント』は、筋肉の中で他の部分とは異なる活動をする小さな範囲を指していると考えられており、筋肉の中で圧に対する感受性が非常に高く、圧迫されるとつねられたような、あるいは焼けるような感覚を感じる部分です。その筋肉が以前に外傷を受けた部分に関連していると考えられています。ごく微細な裂傷や挫傷で筋繊維が傷ついた可能性があり、筋繊維の異常な活動を引き起こします。また、筋肉の不適切な使用も原因になります。

トリガーポイントとは何か

ある筋肉が、それ以外の部位の緊張や弱さの為に、その部位や筋肉をかばったり、変わりに働いたりすると、その筋肉には通常以上のストレスが加わり、同じ活動でも通常以上に長く働かなければならなくなります。『トリガーポイント』があると筋肉全体の緊張を高めるだけではなく、身体の別の部位に痛みを引き起こしたり、関連痛や放散痛に繋がります。また、その筋肉に隣接する筋肉や隣接する関節にも痛みを起こすこともあります。非常に硬い筋肉、太い筋肉、弱い筋肉、能力以上に働いている筋肉が引き伸ばされている所などに多く見られ、ブレースやギブス固定などが必要なケガの後に、筋肉に『トリガーポイント』が形成されるケースも多く見られます。『トリガーポイント』は、様々なストレスが関係して起こると考えられていますが、筋肉には必要なく、そもそも存在すべきではありません。コンディショニングして行く際に、この『トリガーポイント』を見つけ出し、対処していくこともとても重要です。

トリガーポイントの概念

日常生活を送っていると、特に何かをしたわけじゃないのに体が痛い、調子がよくない、というようなことがよくあります。そういった原因不明の体の不調、痛みの大半は、トリガーポイントと呼ばれる筋肉の硬結が原因で起こると考えられています。何百万人もの患者がいるとされている線維筋痛症ですらトリガーポイントに起因する例が多数あるとされています。

トリガーポイントは、頭痛、首や顎の痛み、腰痛、関節炎、靭帯損傷など、多種の関節痛の原因であると考えられます。また、めまいや吐き気、不整脈やテニス肘といった問題を引き起こす可能性もあります。中には、治療手段がないと思われている持続性の痛みや障害で、患者が抑うつ状態に陥ることもあります。現状では、トリガーポイントという概念は医療従事者に完全に受け入れられているわけではありません。その原因のひとつとして東洋医学を基礎とする指圧療法と混同されがちだということがあります。確たる科学的調査が行われていないため、証拠不明の擬似科学だと思われることがあるのです。

しかし、近年の西洋医学の研究結果から、トリガーポイントのことが明らかになりつつあります。トリガーポイントは実在し、指で触診でき、独特の電気信号を発生させるため、機器で測定することも可能です。トリガーポイントに起因する問題は驚くほど簡単に解決することができると考えられています。実際、正しい情報さえ得られれば、たいていの人は自分で治療することができるといいます。そうなるためにも、まずトリガーポイントという概念をしっかり理解していくことが重要です。原因不明の肩こりや腰痛ももしかしたらトリガーポイントの仕業かもしれませんね。

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