玄米が体に与える影響って!?

玄米の健康効果と微量栄養素
健康意識の高い方の中には、玄米を食生活に取り入れている方も多いでしょう。しかし、玄米に含まれる微量栄養素について心配の声があるのも事実です。今回は、玄米の持つ微量栄養素とその働きについてご紹介します。

玄米に含まれる微量栄養素
玄米にはヒ素、アブシジン酸、フィチン酸などの微量栄養素が含まれています。これらの栄養素について、それぞれの特徴と影響を詳しく見ていきましょう。

ヒ素
ヒ素は自然界に広く存在し、玄米にも含まれています。通常の摂取量であれば、健康に問題を引き起こすことはありませんが、長期的な過剰摂取は避けるべきです。調理方法や選び方によってヒ素の摂取量を減らす工夫ができます。

アブシジン酸
アブシジン酸は、植物が環境ストレスに対処するために生成するホルモンです。玄米にも含まれていますが、通常の食事量で健康に悪影響を与えることはほとんどありません。

フィチン酸
フィチン酸は、玄米の中でミネラルを吸着する働きを持っています。この特性が、ミネラル不足を引き起こすのではないかと心配する声があります。しかし、実際にはフィチン酸は抗酸化作用、がん予防、血栓予防、貧血予防など、多くの健康メリットをもたらします。

玄米の健康効果
玄米は、精白米と比べてビタミンや食物繊維が豊富に含まれており、消化がゆっくり進むため腹持ちが良いのが特徴です。以下のような健康効果があります。

ビタミン類の補給: 玄米はビタミンB群が豊富で、エネルギー代謝を助けます。
食物繊維の摂取: 便秘の改善や腸内環境の整備に役立ちます。
抗酸化作用: フィチン酸による抗酸化作用が細胞の健康を保ちます。
血栓予防: 血液の流れを良くし、心血管疾患の予防に役立ちます。
玄米の調理と食べ方
玄米は消化がゆっくり進むため、胃腸が弱い方には特に工夫が必要です。

しっかり噛む: 消化を助け、栄養素の吸収を促進します。
水を多めに炊く: 柔らかく炊くことで消化を助けます。
まとめ
玄米は、健康に良い影響を与える栄養素が豊富に含まれています。微量栄養素について心配する声もありますが、正しい調理法と適切な摂取量を守れば、玄米は非常に健康的な食品と言えるでしょう。健康的な食生活の一環として、玄米を取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考文献
Morris, E. R., & Ellis, R. (1980). Bioavailability to rats of iron and zinc in wheat bran: Response to low-phytate mutant of wheat. Journal of Nutrition, 110(11), 2103-2108.
Graf, E., & Eaton, J. W. (1990). Antioxidant functions of phytic acid. Free Radical Biology and Medicine, 8(1), 61-69.
Kelsay, J. L. (1985). Effects of fiber on mineral bioavailability. The American Journal of Gastroenterology, 81(12), 983-986.

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