髪の分け目が姿勢に影響すると聞くだけでは想像が出来ない方もいらっしゃると思いますが、もし分け目がある方は試しに首を左右に傾けてみてください。
きっと分け目側の方が傾けやすいと思います。
そして回旋がしやすいのは分け目と逆側です。
これは頭毛の発生源である毛包を取り巻く柵状感覚受容器が毛に加わる傾きを感知し、頭部をまっすぐに保とうとする首の力を生じさせるためです。
そして首の筋肉(頭板状筋、頭半棘筋、頭最長筋)は体幹部にも付着しており、髪の重さによる微妙な頭の位置変化や首の緊張は体幹の側屈・回旋・伸展機能にも影響を与えることになります。
このようにして髪の分け目が姿勢に影響するのですね。
評価から応用へ
このことを応用するためにはまず首と体幹の側屈可動域を評価する必要があります。
首の側屈が出ない側では体幹の側屈が腰椎部から生じ、側屈が出やすい側では胸椎部から側屈が生じる場合が多いです。
そして側屈可動域が出ない側に分け目を作ると、首と体幹の可動性が改善されます。
これからはスポーツなどで体を回したい方向と逆側に分け目を作ると動作が改善されるかもしれませんね。