学習と非効率性の自然淘汰

我々人間を含め、動物はその時々で最も効率の良い行動を取ります。

これは古くから、動物が生き残りのために、餌を探すエネルギーと餌によって得られるエネルギーとのバランスを取る必要があったためであり、消費を最小限に抑え、摂取エネルギーを最大にすること、今で言えばコストパフォーマンスを最大限にする必要があったからです。

そしてそうではない生き物は自然選択的に淘汰され、必然的にそうした動物が子孫を繁栄させました。

さらにさまざまな研究で、動物は摂食行動以外にも最もエネルギー効率の良い行動を選ぶことが示唆されています。

これは学習理論にも当てはまっており、結果として同じ利益が生まれる行動パターンが2つ以上あった場合、動物は困難の少ないパターンを選択するように徐々に学習すると言われています。

生物が新たな環境に遭遇した場合、まずは大きなエネルギー消費につながる多様な行動を取ります。

それは新たな環境に対してどのように行動すべきが明らかではないため、行動の多様性を高めることでいろいろな状況に適応できるようにしているのです。

この状況に応じた多様性を失わないことで、学習の強化が慣れによる影響を受けずに作用することにつながります。

こうした過程が働く結果、効率の悪い行動が淘汰されていき、最終的には最も効率の良い反応に到達します。

しかし、すでに有効である行動であってもさらに継続的に巧みさを増していきます。

これらの過程において、より効率的であるとする判定材料は、過程が進むにつれて外的因子から内的因子へとシフトすると考えられています。

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