姿勢と機能障害の関係:骨格構造と姿勢関連筋群の役割
現代のライフスタイルでは、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などにより、不良姿勢がますます一般的になっています。不良姿勢は、骨盤、肋骨、肩甲骨などの姿勢関連筋群の付着部として機能する骨格構造に影響を及ぼし、病的な機能障害を引き起こすことがあります。本記事では、これらの骨格構造の姿勢位置づけと、関連する筋肉の硬さや弱さがどのように影響を及ぼすかについて詳しく説明します。
骨盤の位置と機能
骨盤は、隣接する腰仙椎の位置に影響を及ぼし、また股関節屈筋群やハムストリングスなど、骨盤に起始部を持つ筋肉の長さ-張力曲線にも影響します。例えば、骨盤前傾は股関節屈筋群の硬さと関連しており、骨盤後傾はハムストリングスの硬さと関連しています(Kendall et al., 2005)。不良姿勢による骨盤の位置の変化は、腰痛や股関節の問題を引き起こす可能性があります。
肩甲骨の役割
肩甲骨には17の筋肉が起始または停止しており、これらの筋肉は脊柱および肩甲帯の位置や動きに影響を与えます(Neumann, 2010)。例えば、頸部を起始とする上部僧帽筋の硬さは、肩甲骨の上方回旋や下方回旋の位置に影響を与え、肩関節の運動に制限をもたらします。このような筋肉の硬さや弱さは、肩こりや肩の痛みの原因となることがあります。
姿勢評価の重要性
姿勢評価は、これらの骨格構造の位置を把握し、機能障害の原因を特定するための重要な手段です。正しい姿勢を維持することで、筋肉や関節にかかる負担を軽減し、痛みや機能障害の予防につながります(Shumway-Cook & Woollacott, 2017)。
まとめ
姿勢と機能障害の関係は、骨格構造と姿勢関連筋群の位置と機能に深く関わっています。骨盤や肩甲骨の位置は、筋肉の硬さや弱さによって変化し、それが姿勢や動作に影響を及ぼします。正しい姿勢を維持し、定期的な姿勢評価を行うことは、健康な身体を保つために非常に重要です。これらの知見は、臨床現場や日常生活での姿勢改善に役立つでしょう。
参考文献
- Kendall, F. P., McCreary, E. K., & Provance, P. G. (2005). Muscles: Testing and Function with Posture and Pain. Lippincott Williams & Wilkins.
- Neumann, D. A. (2010). Kinesiology of the Musculoskeletal System: Foundations for Rehabilitation. Mosby.
- Shumway-Cook, A., & Woollacott, M. H. (2017). Motor Control: Translating Research into Clinical Practice. Lippincott Williams & Wilkins.
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