前回に引き続き、筋肥大トレーニングの際のセット間休息について書いていきます。
前回はアナボリックホルモンによる観点とトレーニングの質の観点から書いていきました。
今回はセット間休息とタンパク質合成について書いていきます。
セット間休息とタンパク質合成
タンパク質合成は運動後、セット間休息時間にかかわらず増加します。
休息時間を1分と5分でトレーニングを行った時の0〜4時間後と24〜28時間後のタンパク質合成の増加を見てみると、0〜4時間後のタンパク質合成の増加の程度は、休息時間が5分の方が1分よりも大きくなると報告されています。
24〜28時間後のタンパク質合成速度はほぼ同じくらいになります。
また、タンパク質合成を促すmTORシグナル伝達系の活性化の程度も、タンパク質合成の増加と同様休息時間が5分の方が1分に比べて大きいと報告されています。
筋合成を促すホルモンである成長ホルモンや男性ホルモンであるテストステロンについては、成長ホルモン休息時間5分の方が1分よりも増加量が若干高く、テストステロンについては休息時間1分の方が5分よりも高いとされています。
これらの報告から、タンパク質合成の観点からみるとセット間休息時間は長い方が良いと言えます。
ホルモンの反応については、セット間休息時間を変えても強度が変わらないのであればさほど差がないようです。
結論として
結論として、筋肥大を目的としたトレーニングをする際に最適なセット間休息は長すぎず短すぎない2〜3分が良いかもしれません。
理由としては、短すぎるとトレーニングの容量が落ちやすいですし、長すぎるとセット数をこなすのに時間がかかり効率が悪くなってしまうからです。
トレーニングの質を保ちつつ、時間効率をよくするには2〜3分程度の方が良いと考えます。