筋肉は与えられたストレスに対して変化していきます。
筋トレをすると太く変化していきますし、逆に使わなければ萎縮していく一方です。
今回は筋肉に熱を加えたときの体の反応について書いていきたいと思います。
どのような反応が起こるか
筋肉に熱を与えることによってミトコンドリアを増やす・減少を抑えるといった反応があります。
ミトコンドリアが増えると、筋肉を収縮させる際のエネルギー源であるATPを多く産生し、持久系運動能力を改善・向上させます。
ミトコンドリアが減少することによって、持久系運動能力が低下し、糖尿病の原因になるとも言われています。
よって、ミトコンドリアは大きく捉えれば全身の健康を制御しているといっても過言ではないです。
ミトコンドリアは通常、持久的なトレーニングによって影響されると言われています。
トレーニングだけのミトコンドリアへの影響と温熱刺激によるミトコンドリアへの影響は同じくらいとされていて、両方あわせて行うことによって効果が上がります。
タイミングや方法
タイミングとしてはトレーニング後をおすすめします。
トレーニング前だと副交感神経が優位になりトレーニング自体の質が落ちてしまい、トレーニング中だと暑さによって集中力が低下してしまいます。
1番簡単な方法として、入浴することやサウナに入ることです。
設備が整っている施設でしたら、超音波によって深部筋へのアプローチも行えます。
メカニズム
ミトコンドリアが熱によって増える可能性としてストレスによる増え方が考えられています。
ストレスによる増え方として、運動により筋肉へのさまざまなストレスが加わることによって細胞の恒常性を保とうとします。
このときに、多くのエネルギーが必要となりますが、p38 MAPKが働きエネルギーを作らないといけないという信号が送られるため、ミトコンドリアが増えます。
熱が加わることによって、タンパク質が変性することがストレスになりミトコンドリアが増えるのではないかと考えられています。
また、mTORC1という筋肥大に関わる経路においても、熱によって活性化されます。
しかし、この経路はレジスタンス運動で活性化し、持久系トレーニングでは活性しません。
よって、運動で増えるメカニズムと熱で増えるメカニズムは異なると考えられます。
Physioでトレーニングした後は、サウナに入ってミトコンドリアを増やしていきましょう。