筋力と歩行レベル

動物は、歩くとき、無意識的にエネルギー消費が最も少ない速度で歩いているといいます。

人間にとっても快適な歩行速度は最も代謝効率の良い速度といわれており、比較的低速の歩行となります。

この速度が増加すると、運動のコストが増し、エネルギー的に走ったほうが良いポイントに達し、歩行から走行への移行が起こります。

さらに近年の研究では、こうした移行が筋力に依存することが示されており、エネルギーコストを下げる役割よりも、運動に必要な筋力を低下させ、障害の可能性を防いでいるのではないかと示唆されています。

また、床面の形状によっても筋力の偏移が起こります。

例えば、コンクリートのように床面が硬い場所では、筋活動レベルは比較的低下します。

反対に、砂場のように床面が柔らかいときは筋活動レベルが増加します。

これは下肢と床面によって生まれる力をどの局面においても一定に維持するためであるとされます。

さらにこうした調整は主に足関節で起こるとされ、新しい床面に接地した瞬間なされると考えられています。

これらを達成するために、神経系は非常に複雑な制御をしています。

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