小児の成長痛について
小児のいわゆる成長痛は、成長が終了するまでに完治する明らかな器質的異常を伴わない反復性の四肢の痛みで、幼児の3人に1人にみられる疾患概念です。
通常は1時間以内で自然に消失する痛みが不定期に反復性にみられ、睡眠が妨げられることも少なくありません。
この原因としては、未発達の下肢に過度な運動負荷が加わったこと、成長期にみられる下肢の変形、感情的なものなどさまざま挙げられていますが、筋へのストレッチで成長痛の消失が早まること、成長痛がある子どもは痛みに対する閾値が低いこと、その後、成長痛が解決した子どもに比べ、依然成長痛が残る子どもは圧痛閾値が低いことなどから、「痛みの閾値が低いが故に訴える骨成長に伴う筋の牽引痛」ではないかと考えられています。
近年では、画像診断が容易に行えるため、成長痛と異常がみられる患者との鑑別が正確に行えるようになっています。
もし子どもが突発的な痛みを訴えた場合は、こうした対処を考えてみるといいかもしれません。
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