腸脛靭帯と膝関節動的安定性

一般的に腸脛靭帯は膝関節の安定性に寄与すると考えられています。

そのため、大腿筋膜張筋や中殿筋、大殿筋も腸脛靭帯を介して膝関節の安定性に影響を与えます。

しかし、一方で腸脛靭帯は膝関節の安定性にあまり関与しないという報告もあります。

膝とスポーツ整形の専門医であるFrank R. Noyesは、前十字靭帯と前外側靭帯と腸脛靭帯が膝関節の回旋安定性にどの程度関与するか検証しました。

その結果、ACLが欠損した膝では不安定性が増加したものの、前外側靭帯と腸脛靭帯が欠損した膝では不安定性が認められなかったといいます。

また緊張した腸脛靭帯による脛骨の外旋、後方変位に対する影響力はハムストリングスより強いという報告もあり、よく注意しなければならない靭帯であると言えます。

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