腰椎椎間関節の非対称性

腰椎椎間関節の関節面の向きは、出生時にはほぼ前額面を向いていますが、12歳ごろからわずかに矢状面を向く成人の関節面の向きへと変化していきます。

このように変化していく理由としては、小児が立位姿勢を発達させるようになること、腰部多裂筋などの筋に対する負荷の影響であるとされています。

小児の腰椎椎間関節の発達は均一化されておらず、この自然なばらつきは、成人にまで続く構造的変異を引き起こす可能性もあります。

そのほとんどは左右の関節面のわずかな非対称性など、ほとんど無視できるレベルで、成人の腰椎の約20〜30%にはこの非対称性が存在します。

しかし、一部の極端な例では左右の非対称によって、左右不均一にストレスが生じ、椎間連結全体が不安定になるおそれがあります。

こうした不均一なストレスが増加すると、椎間関節や椎間板の若年性の変性の原因となる可能性がなると考えられています。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。